あびこの手賀沼のほとりでうなぎ族のびーは家族と一緒に暮らしていました。
ギンブナやどじょう、コイ、モツゴなどたくさんのお魚さん達ともお友達になれました。
それでもビーはあこがれているものがありました。
今日もビーは水面から顔としっぽを出して見つめているものがあります。
ビーの視線の先には沼の近くにある人間の学校がありました。
校庭で楽しそうに遊ぶ人間の高校生達が見えました。
楽しそうにおしゃべりしたり…ボールを蹴ったり…なわとびしたり…
ビーの目にはとても楽しそうに映りました。
いいなあ。楽しそうだな。
わたしも人間の高校生達といっしょにボールを蹴ったりなわとびしたりいろいろなことをたくさんたくさん、おしゃべりしてみたい
ビーの高校生へのあこがれは日に日に強くなっていきました。
遂にこんなふうに思うようになりました。
‘’人間の高校生になってみたい。‘’

ビーの思いはどんどん、どんどん募っていきました。
ある日、ビーはママに相談しました。
自分の思いを伝えました。
ビーの話を黙って聞いていてくれていたママはビー子にそっと秘薬の小瓶を手渡してこう言いました。
「あなたの強い気持ちはわかったわ。これは先祖代々わが家に伝わる秘薬なの。これを飲めばあなたは
人間になれる。でも、覚えておいて。一度人間になったらもう今の姿には戻れなくなってしまうことを
…」
ビーは強くうなずくと秘薬の入ったビンのふたをとり、いっきに飲み干しました。
すると、不思議、ピンクの煙に体が包まれて何も見えなくなってしまいました。
とても体が熱くなってきました。

やがてピンクの煙は白い煙に変わりビーの全身を包み込みました。
そして体が上のほうに強くひっぱれれるような不思議な感覚が…
あまりの衝撃に少し気を失ってしましいました。

気がついたらビーは水の上を二本足で立っていました。
遠くでおかあさんの声が聞こえてきました。
「ビー、これから人間の高校生活を思いっきり楽しんでね。
そして、もし辛いこと、悲しいことがあったらこころの中でお
母さんに相談してね。いつでもお母さんはあなたのこころの中
にいるからね。」白い霧がはれてあたりが明るくなりました。
そこには制服を着た女子高生のビーが立っていました。
ポケットに何か入っています。おかあさんからの手紙でした。
「ビー、これからは人間になったのだから人間の名前が必要よ
あなたの名前はB子よ。そして何か困ったことがあったら、
人間界にいるおじいちゃんを訪ねなさい。おじいちゃんの名前
は‘’うなきちさん‘’。あびこでゆるキャラをやっているから。」
そこには‘’うなきちさん‘’の連絡先が書いてありました。